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社運をかけた提案の失注が転機に。代表滝井がグループジョインを決めるまでのストーリー/未踏市場への挑戦【前編】

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こんにちは、採用広報の海老原です。

キーワードマーケティングは、2022 年の 12 月にアジア No. 1 の PR 会社であるベクトルグループにジョインしました。

今回から「未踏市場への挑戦」というタイトルで、キーワードマーケティングがベクトルグループにジョインした背景と今後の展望について前編後編の2本立てでお届けします。

前編は、代表取締役の滝井にインタビューを行いました。創業から 18 年間、社員数や売り上げを着実に伸ばしていた中で、なぜベクトルグループにジョインしたのかが分かる内容になっています。ぜひ最後までご覧ください。

最初のきっかけ

―― まずはベクトルグループにジョインする前のお話しから聞かせてください。滝井さんにとって最初のきっかけは何でしたか?

「ネットのマス化」でマーケット競争が激化

きっかけは、「ネットのマス化」です。

2022 年に、ネット広告が旧 4 マス(テレビ CM、新聞広告、雑誌広告、ラジオ広告)を抜きましたよね。僕はこの状況を「ネットのマス化」と呼んでいるんですけど、実は 2018 年、19 年くらいには、もうこうなることが分かっていたんですよ。

なので、その時点でネット広告の戦い方も変えていかなければいけないと感じていました。

「ネットのマス化」によって、ネット広告のマーケットが大きくなりますし、その分競合も強くなっていくんです。

―― 実際に、ネットのマス化によって競争が激しくなったと感じた出来事はありますか?

あります。月の取り扱いが 3,000 万円くらいの案件って基本コンペになるんですけど、そういう場面で、最後の最後に負けることが続いたタイミングがあったんですよね。

社運をかけた提案の失注でキーマケに足りないものに気づく

それで、直接お客様に「他の会社に決めた理由はなんですか?」と聞いてみたら「その会社が持っているアドネットワークを格安で使える点に惹かれて」「その会社が開発したシステムに興味を持って」とお返事をいただいて、分かったんですよ。

僕らが負けていた理由は、広告運用そのものではなくて、総合力だったんだなって。

僕らは誇りを持って、広告運用で成果を出す専門家としてやっていますが、これからは、ある程度の総合力を持ってないと、競争には勝てないし、大きな仕事はできないと痛感しました。

―― 失注が、転機になったということですか?

そうですね。どうにかしたい思いはずっとあったんですけど、その辺りからしっかりと考えるようになりました。

どこかと組んで、さらに大きなステージに移行するタイミングなんだなと思いましたね。

ベクトルグループに出会うまでの検討過程

さらに大きなステージへ移行するための3つの選択肢

―― “どこかと組む”と決めた後、どのようにそれを進めていったのですか?

方向性として大きく 3 つの選択肢があると考えました。

縦か横か上場してグループ化するかの 3 択で、縦は認知やマス広告ができる会社と組む、横は SEO だったり LPO ツールのマーケティング補完ができるサービスを持っている会社と組む、グループ化は上場してグループ会社をつくるといった感じです。

クトルジョイン後に滝井が社内向けに行った説明の資料から抜粋※クリックで拡大

―― 上場も選択肢にあったのですね。

選択肢にはありましたが、創業者のポリシーとして上場は望んでいませんでした。

というのも、僕は 20 代の頃、総合広告代理店にいたので、総合でやることの良し悪しを知っているんですよね。

キーワードマーケティングは、創業から 19 年かけて「広告運用の専門会社」として狭く深く積み重ねてきたものがあるので、それをいきなり浅く広くするのは、うまくいかないだろうなという想いがありました。

キーワードマーケティングの価値をそのままに

だから、キーワードマーケティングそのものを総合型にするんじゃなくて、縦方向あるいは横方向に広いステージを持っている会社と組んで、総合力を備えることを中心に検討しました。

そうじゃないと、キーワードマーケティングの価値がなくなってしまうな、と。

―― なるほど、そうすればキーワードマーケティングの価値を残したまま、総合力を高められるのですね。方向性が決まった後はどのような基準で検討を進めましたか?

条件を 9 つ設定して、いろんな会社と話をしながらそれぞれ点数付けしていきました。

ベクトルジョイン後に滝井が社内向けに行った説明の資料から抜粋※クリックで拡大

―― この 9 つの条件のなかで特に重要視した項目はありますか?

6 番の「文化の維持ができるか」が肝でした。

例えば、顧客への接し方や、経営層の社員への接し方ってホント会社それぞれで、未だに詰め文化のある会社ってあるんですよ。「お前なんでできてないんだよ」とかね。

当然、僕らも目標達成に向けて仕事をしていく姿勢はあるんだけど、そういうやり方じゃないから、その辺の文化が合うかは重要視していました。

キーワードマーケティングメンバーの意見

―― 当時、社内の人とはどのような話をしていましたか?

会社の基盤を一緒に作った松田くん(顧問 松田)とは、年 1 回やってる山梨合宿の時にこの話をしましたね。

2022年山梨合宿の様子

これまでは、僕や松田くんがリードして合宿を仕切っていたんですけど、そろそろ現場のメンバーに任せていいだろうという気持ちでいたら、僕と松田くんが暇になっちゃったんですよ(笑)。

それで、外を散歩しようかって 2 人で田んぼ道を歩いていたら、自然と「今後俺たちの身の振り方どうしようか」とか「今後会社をどうしていきたいか」みたいな話になったんです。

“十分やり切った”

そのときに、僕たちのオリジナリティがどこまで社会に通用するかって観点でいえば、十分やり切ったよね、という会話がありました。

キーワードマーケティングの広告運用って結構こだわりをもって作ってきていて、僕とか松田くんの哲学が入っちゃってるんですよね。正直あまり汎用性のあるものじゃないし、教育に時間がかかるけど、他社にはないオリジナルの要素をふんだんに詰め込んできました。

で、僕と松田くんの哲学をもった花瓶に、今いい花(社員)が咲いてるんだけど、これ以上花を増やしていくなら、やっぱり花瓶自体を大きくしなきゃだめだよねって、松田くんと僕の意見が合致しました。

グループジョイン前には反対意見も

―― 他のメンバーの反応は滝井さんの元にどのように届いていましたか?

比較的前向きにに受け止めてくれたのかなと思います。一部反対もありましたが、よく話を聞いてみるとポジティブな反対だったんですよ。

どういうことかっていうと「自分たちだけでもっといけるのに何でですか?」っていう意見で、僕らより他の会社を信頼するんですか、みたいなニュアンスだったと思います。

僕はこの声がすごく嬉しかったです。社長としてはね、そんなに頑張るつもりでいてくれたのかって、ほんと涙がでるくらい嬉しかったです。

ただ、そういう意見の人にも、70 人くらい社員がいる会社の責任のある立場として、社員のみんなにはもっと大きなステージで頑張ってほしいんだって話をして、理解をしてもらいました。

“子離れ”のような感覚

―― 滝井さん自身、寂しさは感じていなかったのですか?

感覚としては、子離れみたいな感じです。キーワードマーケティングには人生の大半を捧げてきたので、育てた子を外に出すみたいな気持ちでした(笑)。

ただ、僕らのお客様や社員、関わる人すべての人がより幸せになるためには、もっと大きなステージに行きべくだろうと、決断しました。

ベクトルグループへジョインを決めたタイミング

―― ベクトルグループへのジョインを決めたのは、どのようなタイミングでしたか?

さっきの 9 つの条件で見た時に、ベクトルグループすごくいいねってなったんだけど、実際そこで話し合われたことが、有言実行されるとは限らないじゃないですか。今になってみれば、有言実行してくれる会社だって分かるけど、ジョイン前はお互い見えない部分もあるので。

だから、ベクトル副社長 COO の長谷川さんを含めたベクトルグループのメンバーと、僕とタカ(取締役 COO / 広告事業部長 瀧沢)で、深い話をしようって割烹屋さんの小さい個室に集まったんですよ。

ベクトルグループの長谷川さんに似通ったものを感じた

僕としては、長谷川さんのモチベーションが知りたかったんです。長谷川さんってはじめは郵政省に就職してるんですよ。代々郵便局長を務めているご家系で、望めば安泰な人生も選べたはずなんですけど、それを選ばずにベンチャーの世界に挑んでいるんです。

実は僕の父親は、いまでいう国交省の役人をしていて、もう堅っ苦しい人なんです。それを見て育ったからか、僕は逆に起業して、全く違う人生を選んでみたりしてね(笑)。それで勝手に長谷川さんと似通ったものを感じていて、しっかり話してみたかったんです。

結果的には、その会を通して、この人たちは信用できそうだって腹に落ちていく感じでした。

例えるなら結婚みたいなもので、最後はある程度の勢いも必要なんですよ。

キーワードマーケティングで実現していきたいこと

―― ベクトルにジョインして、今後どのようなことを実現していきたいですか?

PR の力を使って、検索数の制約を解きたいですね。

検索広告で成果が取れる固有名詞や、絶対取れるような一般名詞のキーワードって母数が決まってて、ネット広告が始まった 2002 年くらいから、20 年以上経過しても、狭いパイに企業が密集して競争してるのって変わってないんですよ。ワンクリック 2,000 円とかの世界です。

僕としては、このデジタル広告内だけでガリガリやる時代をブレイクしたいという想いがあります。

デジタル広告の外側から PR をかければ、今までの広告最適化っていうレベル感では到達できないような、CPA の大幅改善や、クリックやコンバージョン数の劇的な増加も見込めるようになるので、そこに注力していきたいです。

デジタル広告にPRの効果を加えた時の図

誰もやっていない発想で劇的な効果を

―― PR との連動で、検索数の制約を解くことができるのですね。

この業界の中で仕事をしていると、PR で検索数を増やそうっていう発想自体なかなか持てないんですよ。

PR じゃなくて、マス広告で検索数を増やそうといったチャレンジ例は結構あります。ただ、僕らもテレビ CM をやったお客様とデジタル広告の成果を何度も確認したんですけど、第三者発信の PR に比べて劇的な効果が出にくいことが分かりました。

僕が 16 年前に書いた本の中でも「知られていない言葉」を知ってもらうためには PR しかない、みたいなことを書いているんですよ。

だから、ベクトルグループへのジョインでようやくそれが実現できるんです。

―― PR とデジタル広告の融合で、どのような成果が得られるか、私も注目していきたいと思います。本日はお話を聞かせてくださり、ありがとうございました。

「未踏市場への挑戦」後編はこちら

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